Re:View 環境構築(Windows 10)

Re:View とは

Re:View(りびゅー)は、書籍作成用途に特化した、独自マークアップ言語です。
2002年頃から開発されており、技術系同人誌 を作成する方によく使われています。
達人出版会さんの基本フォーマットの1つにもなっているそうです。

有名な組版言語LaTeXでも、書籍作成や論文作成ができますが、
高い拡張性故に、記述にプログラミングに近い技術が要求され、導入には苦労します。

対してRe:View は、書きやすさ・編集しやすさを重視しており、LaTeXよりも簡単に、
美しい組版結果を得ることができます。

今回は、その環境構築についてメモします。

Re:View 環境構築(Windows 10)

概要

Re:View環境の構築方法は色々あるようです。
TeX Liveや仮想環境を使うものが多い印象ですが…
TeX Liveは容量激重(10GBほど必要)、仮想環境は導入が面倒なので、回避します。

以下のサイトを参考に、環境構築します。
TeXとRubyだけでWindowsにRe:VIEW環境を構築した話
全体の流れはこんな感じです。

  1. W32TeXのインストール
  2. Rubyのインストール
  3. Re:Viewのインストール
  4. フォントの関連付けの変更

W32TeXの導入

TeXインストーラ 3」を使います。
ディスク容量を節約したいので、なくても動くパッケージはインストールしません。
「インストールファイルの選択」画面で、以下のチェックを外します。

  • 64bitバイナリ(win64/ となっているもの)
  • ドキュメント類
    • ltxpkgdocs.tar.xz
    • context-doc.tar.xz
    • manual.tar.xz

Rubyの導入

RubyInstallerを使い、ウィザードに従ってインストールします。

Re:Viewのインストール

プログラムメニューから「Start Command Prompt with Ruby」を開き、以下のコマンドを入力します。
gem install review

フォントの関連付けの変更

W32TeXを使った場合、Windows環境でのフォント設定に問題があるようなので修正します。

Windows で TeXLive ではなく、W32TeX を使っている場合、 デフォルトの日本語フォント設定がヒラギノフォントを参照するようになっています。 システムのデフォルトにする方法としては、W32TeX の dvipdfmx.cfg の末尾に 「f msmingoth.map」という行を加えます。 参考元

「dvipdfmx.cfg」を開き、末尾に「f msmingoth.map」を追記します。
私の環境では、 dvipdfmx.cfg は以下のパスにありました。
C:\w32tex\share\texmf-dist\dvipdfmx\config\dvipdfmx.cfg

おまけ

Re:Viewコンパイルは、PowerShellウインドウから
review-pdfmaker config.yml
と打てばできます。
PowerShellスクリプトを作っておけば、右クリックメニューから一発でコンパイルできます。

また、書きながら大まかな出力結果を見たい場合は、Visual Studio Codeに便利な拡張機能があります。
vscode-language-reviewというもので、ライブプレビューに対応しています。